商品の仕様
二つ折り財布の問題点を解決する

二つ折り財布に集まる不満点のトップは「見た目詐欺」なところ。
思った以上にカードも現金も入らず、中身を入れると厚みを増してまう事ではないでしょうか。
薄いフォルムに惚れて購入したのに、「中身を入れたらイメージと全然違う」・・・なんてことも。
そこで、今回のプロジェクトでは「中身を入れてもフォルムが変わらない」をテーマにデザインを進めました。
中身を入れても厚みが変わらない構造

なぜ、二つ折り財布が肥満気味になるかと言うと、「コインとカードの重なり」が要因の一つにあります。
カードポケットやコインポケットが重なれば革の厚みが増し、中身が入ればさらに厚みが増します。

この問題を解決するには、「重ならない作り」にするしかありません。
そこで、厚みの出やすい「小銭」・「カード」を重ねることなく、「上下で分ける2層式」のデザインとしました。
「ロフトウォレット」のポイントは大きく6つあります。
それぞれ紹介します。

ポイント1:「小銭ポケット」で「カードポケット」に「蓋」をする

「カードポケット」と「小銭ポケット」の部屋を2層に分ける事で、余分な厚みを減らしシンプルな作りです。

イメージとしてはコインポケットでカードポケットに蓋(フタ)をする感覚。
ピッタリと収まる設計です。
ポイント2:財布を開けずに小銭にアクセス

小銭ポケットはを2層式の上部に配置。
財布を開かずに、ワンアクションで小銭にアクセスが可能です。
ちょっとした配慮として、通常のファスナーについている「ファスナー止め」を排除しました。

これによりファスナーが奥まで大きく開く作りになっています。
小銭は30枚程度収納可能です。
グッと押さえながら左右に振る事で小銭が一定方向に整列しやすくなっています。

小銭が必要なシーンでも迷わず即座に支払いが可能です。
ポイント3:カードは重ねて収納

カードは15枚程収納できる設計。一ヶ所に重ねてまとめて収納します。
底を押し込むようにすれば、カードの頭がせりだすので、後は切込みに指をかけるようにカードを取り出します。

カードが芯になってるようなイメージですが、極端にカードが少ないときでも、コインポケットで蓋がされているのでカードが脱落する事はありません。

ポイント4:お札は切込みで取り出しやすく

お札は20枚程度収納可能。
切込みに指をひっかけてお札を取り出します。

ポイント5:高級な金具使い

ファスナーはYKKの高級ライン【エクセラ®️】。
研磨されたファスナーは滑りが良く、高級感のある輝きがあります。
スライダーは「オートマチック・ロック」により、引き手を引っ張らないと開閉しないようになっています。
※エクセラはYKK株式会社の登録商標です
ポケットやバッグの中で勝手にファスナーが開く心配はありません。
また、ホックにはプリム社の【イタリーホック】を採用。
開閉した時の「パチンッ」という音が癖になる、バネホックです。

ポイント6:中身の増減に関わらず2cm前後をキープ

カード15枚・小銭30枚・お札20枚程度が収納できる設計です。
下記の図のように中身を入れても、ほとんど厚みが変わりません。

中身無し~最大収納しても、「5mm前後」しか厚みが変わりません。

基本的には安定して「2cm」前後をキープ。
ポケットにもスッキリ収納できる二つ折り財布です。
※使い初めは革が硬いため、ふっくらしたフォルムになります。
スクエアフォルムの二階建て財布

「ポケットに入って使いやすいんだけど、カードが全然入らないんだよね・・・」
ある日、「2つ折り財布」を昔から使っているという、お客様が見せてくれたのが、明らかに想定容量を超えたカードを詰め込んで、5cmくらいにパンパンに膨れ上がった「2つ折り財布」でした。
そんなお客様の声を受け、「2つ折り財布の使いやすさを残しながら、いかにスマートに容量を増やせるか」を主軸に2つ折り財布の構造を1から見直しました。
気づいたのが「コインとカードの重なり」が財布を厚くしているということ。
これを解決するために、参考にした物が住宅などにみられる【ロフト構造】でした。
ロフトとは、1フロアの空間の高さを有効活用し、上部の空間に作った部屋のことを指します。

このロフト構造にならい、厚みの出やすい「小銭」・「カード」を重ねることなく「上下で分ける2層式」にする事で厚みの軽減に成功。
ポケットにもスッポリ収まります。

シンプルなスクエアフォルムの2つ折り財布(横開き・お札は上から入る)をベースにしているので、違和感なく使える財布に仕上げました。
素材について

ルガトー - 革の宝石と称されるベルギー産の高級レザー
1873年創設の老舗でベルギー唯一のタンナー・「タンナリー マズール社」で作られた革です。
高級とされるフランス原産の牛ショルダー部位をさらに厳選したものだけを使用しています。
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【マズール社】/1873年創設の老舗タンナーでベルギー唯一のタンナーです。
フランスとの国境に近いエステンブルグに工場と本社があります。

植物タンニンなめしを専門としており、創業開始当初は特に靴底のみ生産を行っていました。
堅牢度、耐久性に優れた革の生産を得意としています。

加工段階でたっぷり加脂し使い込むほどに著しくエイジングしていくベルト、鞄用などの革を生産しています。--------------
こちらの「ルガトー」はマズール社の傑作レザーの1つ。
ショルダー部位の特徴であるシワ模様の「トラ」に、染料がしみこみ美しい模様として生かしているのが特徴です。
自然の模様なので一枚一枚同じものがなく、すべてがオンリーワンの商品となります。
ワイルドながらエレガント。
まるで「革の宝石」のようなきめ細やかでつややかな仕上がりとなっています。

堅牢度、耐久性に優れているのもこの革の魅力です。
生産過程でたっぷり加脂しているので、使い込むほど著しくエイジングし独特の味わいが増し深みあるツヤがゆっくりとでてきています。

※↑↑AGILITYで販売中のL字財布で比較
(今回のリターンとは関係ありません。)
元から光沢がありますが、さらに深みが増し、まるで「漆塗り」の小物のような光沢が楽しめます。
育てる楽しみが味わえるレザーです。
【アフターケア】
・柔らかい布で汚れをふき取る程度で綺麗な状態を保てます。
・ケアクリーム等も使えますが、塗りすぎは変色の原因になる為ご注意ください。
【ご注意】
・革本来が持っている「傷・トラ・血筋」などを素材の“味”の一つとして、または個性として製品に活かしています。
・染料で染めているので水濡れは、色落ち・シミの原因となります。
濡れてしまった場合は布で手早く拭き取ってください。
カラー展開

ネイビー/8674

レッド/8675

グリーン/8676

ダークブラウン/8677

サイズ・仕様

製品名:ロフトウォレット/1645
サイズ :約 W 9.8 × H 8.8 × D 2.0(cm)
重量:約 60(g)
素材 :牛革(ルガトー)
生産国 :日本
※革により個体差が生じます。