「Dear Far Arabia」は、ドバイの著名な彫刻家アミール・ホセイン氏によるアラビックカリグラフィーを施したアラブの伝統的なコーヒーポットです。

「ディヤーファ」とはアラビア語で“おもてなし”と いう意味を表します。

アラブでは古来の遊牧民の頃から客人をもてなす習慣が広く根付いています。

友人や親戚、例え初めて会った人であっても、お茶やコーヒーを振る舞うことでお互いの「絆」を深め ていたとされているのです。

このような習慣は、アラビア語で「ディヤーファ」と呼ばれていて、“Arabic Hospitality”とも訳されます。

昔からディヤーファで使われていたようなコーヒーポットは、今でもビジネスやお祝いの場に必ず登場します。

また、アラビックコーヒーポットは「寛大さ」「富」の象徴とされており、客人にアラビックコーヒーを振る舞う行為は、2015年に、UAE・サウジアラビア・オマーン・カタールの共同申請によりユネスコ無形文化遺産にも登録されています。

今回ご紹介する「Dear Far Arabia」は「ディヤーファ」にちなんで名付けられたコーヒーポットで、遊牧民が砂漠で夜空の星を見上げながらコーヒーを楽しんだ様子がデザインされています。

まだまだ海外旅行のハードルが高いこの頃。

ましてやドバイへはなかなか行く機会がない方も多いのでは？「Dear Far Arabia」を囲んでのコーヒータイムで、アラブへの空想旅行に出かけてみませんか？

ポットには、日本でいう「書道」にあたる「カリグラフィ」が施されています。アラビア書道は、神の言葉である『コーラン』を美しく書くために1000年以上もの月日をかけて磨かれてきました。

スティーブ・ジョブズもその美しさに魅了され、大学でカリグラフィーを学び、その知識をすべて注ぎ込み、美しい書体を有した初めてのパソコンである「Mac」がこの世に誕生するきっかけとなったと言われています。

カリグラフィーとは、「美しい手書き文字」や「華麗なレタリング技法」だけではありません。

手で美しいシンボルを形成し、それをうまく配置する芸術です。

この独創的な芸術は、目で音楽を聴くのに非常に近い感覚と言われています。

「Dear Far Arabia」のカリグラフィーを手掛けたアミール・ホセイン氏は、UAEドバイで活躍するイラン人カリグラファーです。

アラブ諸国にて幅広く高く評価されているアミール氏、ドバイ現地では高級ブランドのVIPイベントでのギフトやブティックでの商品カスタマイズを手がけたり、現地のアラブ人や在住日本人はもちろん、王族にも支持されています。

ポットに施されているキャメルのタイポグラフィーには、アラビア語で「omotenashi」の言葉が、その上の星には「kizuna」という言葉が刻まれています。

また、ウォーマーの焚き火アートには、アミール氏からのメッセージ「Life is the warmth of connected hearts.（人生とは、繋がった心のぬくもりである）」の文字が入っています。このアートには焚火のほかにもう一つのアートが隠されています。

このウォーマーを逆さまにするとハートが浮かび上がる仕掛けになっており、また、アミール氏によると、現在よく知られているハートの形は、実は２つのハートが繋がってこの形状になっている、という。

まさに、メッセージとリンクする温かく奥深いアートです。

ポットは大小２種類。

容量やウォーマーの形が異なり、ポットの材質や構造は同じです。

＜大サイズの使い方＞

＜小サイズの使い方＞

ファミリー用なら大サイズ、一人暮らしや旅先用なら小サイズを。

もちろん、用途によって２つのサイズを使い分けるのもおすすめです。

大小のポットはいずれもウォーマーがセットになっていて、一般的な小さいキャンドルやバイオエタノールを入れたアルコールバーナーを置いて使用します。（アルコールバーナーは火力が強いため、蓋を外しての使用を推奨）

大サイズのウォーマーは小さなファイヤーピットとしても使用できます。

おうちキャンプ気分で、マシュマロを焼いたりしても楽しいですよね。

ゆらめく炎を見ているだけで心が落ち着き、目を閉じればアラブの空の下にいるような気分に浸れるはずです。

ポットとウォーマーは別々で使用することができますが、ふたつを組み合わせることによって、かつて遊牧民が砂漠を横断中に夜空の星をながめながら こちらのポットでコーヒーを楽しんでいた、という光景が浮かび上がります。

ポットの素材には、耐食性と耐熱性に優れた304ステンレス鋼を採用。

錆びづらい上に熱伝導率が低く、保温効果があるためなかなか熱を逃がしません。

そのため、温かい飲み物を入れても冷めにくく、冷たいものはしばらく冷たい状態を保ちます。

上記の実験によると、ウォーマーを使用することにより１時間経ってもあつあつのちょうどいい温度が保たれていました。

※実行者が行った計測結果より。使用する室温/気温等環境により異なります

～aTTRActive 代表より～

UAEドバイで活躍するイラン人カリグラファーのアミールさんはドバイ王族のために”World smallest stamp”等を手掛け、現地で大変注目を集め、その活躍は地元テレビや雑誌にも取り上げられました。

また、以前彼のお店を訪れた際に、彼のアートにとても心地良さを感じました。一人一人の現地での思い出に丁寧に寄り添い、創られたアートは一生の宝物です。

カリグラフィーとは日本で言う｢書道｣のようなものですが、小学生の頃から慣れ親しんでいる私たち日本人にとって、アミールさんの描くひとつひとつのストロークはどこか懐かしさを感じさせる心地良さがあります。

彼のお店は日本人の間でも口コミで広がり、現地在住の日本人には今も変わらず大変人気があります。現地へ訪れる出張者の手土産としても利用されるほどです。

現地を離れ、今はなかなか気軽に彼のお店を訪れることはできなくなってしまいましたが、もっと日本でも彼のことを知って欲しいという思いは募るばかりです。

現地の格式高い伝統的なアラビックコーヒーポットとアミールさんの素晴らしいアートが、一人でも多くのみなさんに届くことを願っています。